牛に引かれて善光寺。
その善光寺の住職さんが、セクハラ行為をしたということで、総本山の天台宗から解任されたとか。
日本に仏教が伝わったのは538年(欽明天皇7年)。 朝鮮半島の百済国王から日本の朝廷に金色の仏像や経典などが送られてきた。外国の宗教である仏教を受け入れるか、それとも拒否するかで、蘇我氏と物部氏のあいだで争いが起こります。
勝利したのは仏教受け入れ派の蘇我氏側。仏教は公認され、日本国中に広められることになったのです。
日本最初のお坊さん(出家者)は尼さんでした。584年、蘇我馬子が渡来人だった司馬氏の娘であった嶋という11歳の少女を、ほかの二人の女性ととも出家させたのです。11才の少女は、善信尼(ぜんしんに)と称して、わが国最初の尼となったのです。
奈良時代(710年~794年)になると、お坊さんや尼さんは、国家公務員になりました。 任命するのは天皇です。
国家公務員となったお坊さんや尼さんたちの役割は、天下泰平・鎮護国家の祈祷でした。そのお坊さんや尼さんたちの身分や行動は僧尼令(そうにれい)という法令に規定されました。
当時、お坊さんや尼さんになると、国家公務員ですから、衣食住は保障され、兵役は免除、され、しかも刑法上の特権も与えられたのです。
そのうえ、お坊さんや尼さんには、穢れを忌避する義務があったのです。人の死などに関わる行為は禁じられていました。いまのお坊さんたちとは、その役割はかなり異なります。
お坊さんや尼さんの守るべき法律、僧尼令には、こんなことが定められたいました。
『お坊さんの住居に一般の男女を、尼さんの住居に一般の男性を泊めてはいけません』
『お坊さんが尼寺に入ったり、尼さんが僧寺に入ってはいけません』
これらは僧や尼に男女の過ちを犯させないための防止策なのですね。
そして、お酒を飲んだり、お肉を食べたり、にんにく、ニラ、ねぎ、らっきょうなどもだめですよ、とされていました。
たぶん、お酒を飲めば理性を失ったり、性欲がわいて来たり、お肉を食べれば元気になって、おまけに、にんにくやにらを取れば、精力増強してしまう、そういう理由なのでしょう。
まぁ、出家したとは言え、お坊さんも男、尼さんは女。生身の人間にとっては、今も昔も、性欲とは、いちばん断ちがたい、難しい欲望なのですね(合掌)
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